ナレッジベースの開発
基本原則その4
基本原則のその4、「ナレッジベースの開発」です。ナレッジ (Knowledge) とは、知識のことです。
リーン製品開発のツールやイベントには、次のようなものがあります。
- パフォーマンスのトレードオフ
- コスト低減
- リスク低減戦略
- マーケットニーズ
- 品質改善
- 技術的な問題の解
- プロセス改善
その特徴のひとつは、自ずと文書化されるようになっていることです。ミーティングでは、決定事項を記録するための書記も必要ありません。主催者がそうした記録を、ミーティング終了後に審査・承認する時間も必要ありません。ミーティングの参加者が、自分のコミットを書いて、それをチームで確認するのです。ミーティングが終われば、すぐさま、記録として残すことができるのです。ムダがないのです。
また、もうひとつの特徴は、「組織として」学習するようにデザインされていることです。たとえば、リスクを特定すること、その軽減策を検討し、実行することは、組織という集団としての責任です。リスクを特定した人と、その軽減策を検討する人、実行する人はそれぞれ異なることもあります。専門的な知識を持った人が集まって個々の責任を果たし、組織として成果を上げるのです。そのようなコラボレーションできる「場」を、リーン製品開発は提供します。